放置自転車 大阪・北新地にあふれる…ホステス通勤で駐輪(毎日新聞)

 大阪キタの歓楽街・北新地や周辺で、夜間の放置自転車が増えている。不況でホステスらがタクシーを利用せず、自転車通勤するためだ。大阪市によると、一帯の夜の放置自転車はピーク時に2000台を超えるが、対策を進める市も酔客らとのトラブルを恐れ、夜間の撤去作業には及び腰。クラブなど約2500軒の飲食店が集まる夜の高級社交場は、送迎の社用車やハイヤーに代わり、自転車が目立つ街に変ぼうしつつある。

 夜間に最も自転車があふれるのは、北新地西のオフィスビル「堂島アバンザ」付近。夕方、自転車がビルを取り囲むように並び始める。4月のある平日、午後6時ごろからホステスや飲食店の従業員が次々と駐輪し、午後8時半ごろには300台以上に膨らんだ。国道2号沿いの歩道も、夜は300メートルにわたって数百台の自転車が駐輪された。

 飲食店主らによると、放置自転車が急増したのは数年前。タクシー通勤していたホステスらが、不況で自転車通勤に切り替えているという。アバンザ近くに駐輪したホステス(29)は「不景気でタクシー代が捻出(ねんしゅつ)できない。市営駐輪場は少し離れているのでここが便利」。

 しかし、大量の自転車が歩行者や車の通行を妨げ、消防車など緊急車両が進入できない恐れもある。北新地で薬局を営む男性(60)は「帰宅の際、車でアバンザ北側を通るが、自転車だらけで歩行者とぶつかりそうになりヒヤヒヤする」と話す。

 多くの自治体では、公道などへの駐輪を放置自転車として扱っており、大阪市は今年3月末、北新地とその周辺について、警告札が張り付けられた自転車を約30分後に撤去できる「即時撤去区域」にした。JR大阪駅南側には計約600台分の駐輪場も整備。ただ、実際に自転車があふれる夜の撤去作業には消極的。市の担当者は「酔客とのトラブルの懸念や自転車の保管場所の確保の問題がある」と説明する。

 北新地社交料飲協会理事長で老舗バーのマスター、東司丘(としおか)興一さん(58)は「放置自転車があふれると、街の高級感が台無しになり、商売にも悪影響だ。市は更に対策を進め、ホステスもマナーを守ってほしい」と訴える。【服部陽】

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